投稿日:2021年6月28日 最終更新日:2023年8月25日 記事制作:奥本 光城
同じホームページ上の写真は、毎回同じ明るさの同じ色合いの写真で揃えたい。
でも、定常光でのスマホ写真じゃなかなかうまく撮れません。
なぜなら、露出(カメラに取り込む光の量の調整)とアングルがばらついてしまうからです。
そこで、カメラとライトでの撮影知識が必要になります。
コツは、知識が必要なことに気付くことなのです。
商品撮影に挑戦
通常ならデザインの会社さんがカメラマンやスタジオを手配して
物品を持ち込んで撮影します。
カタログとかホームページの作成を依頼すると全て完結します。
少しでも予算を低く抑えながら、時代の変化に合わせら記事の更新をスピード感を持って行うなら
自分で撮影してホームページ上にカタログサイトを作りましょう。
こちらをご覧いただくことで実際の撮影のイメージを持っていただけます。
商品撮影
ここからは「set.a.light 3D」によるシュミレーションでお伝えします。
最初は写真の出来上がりを意識して頂きます。
レンズの焦点距離は105mm絞りはF8での撮影です。
写真を見る、確認するポイントは次の点です。
・果物へのハイライトの入り具合
・汚い影の有無
・色合いなど
そして最終的に全体的な美味しさの表現です。
美味しそうに感じなかったら
より明るくしたり、レフ板で影を薄くしたり、ダイレクト光を入れたりして
全体の感じを整えていきます。
そういった点を押さえながら
1枚目の写真を撮ってみました。
ちょっと全体的に暗く感じるので絞りを開けて再度撮影してみました。
(シャッタースピードは変えないで絞り値の数字を一段分小さくします)
撮影時に絞りを変えると
全体の明るさを調整できます
その際、ライトのバランスは変わりません
ただ、被写界深度(ピントの合う範囲)が 変わるので注意が必要です
必要な機材
商品にあてる光の質をコントロールすることと
商品への写り込みを考えます
基本的には商品を透過する白い紙(トレーシングペーパー)で覆うようにします
金属やメッキみたいに反射するもの(化粧品など高級感のある品物など)は特に注意が必要です
ソフトボックスは簡単にディフューズ光(光源とディフューザーのセット)が出来上がります
なのでソフトボックスで上、左右を囲むと簡単にブースが出来ます
私自身は傘とトレーシングペーパーの組み合わせが好きなので
組み合わせるようにしています
設定の順序
実際のストロボセッティングする際
ストロボの光は一瞬です
フラッシュメーターを使って光の強さを測定します
被写体を表現するカメラの絞りを決めます
私はいつも光を作るときはF11を基本で作り始めます
そして作ってから同じ割合で出力を下げたり、位置をずらしたりすれば
撮影する際の絞り値に調整出来ます
光は足し算ですので、F4とかがフラッシュメーターに表示されるようにします
もちろんちょっと強くしたい方向の光をF5.6とかにすれば
その反対に影が出来て立体感のある写真になります
皿の影だけではなく
果物一つ一つの影にも影響しています
上方のソフトボックス光が強いと影響がわかりにくいかもしれません
実際の撮影手順
いちど光のバランスを整えてしまうと
同じ設定でどんどん写真が撮れます
トレーシングペーパーが焼けたり
アンブレラの変色による色温度の低下がある場合があるので
出来る限りホワイトバランスをとるようにしましょう
ちょっと金額はしますが
カラーチャートを購入し
パソコンと撮影データ、出力の色合わせをすることで初めて
フォトショップなど編集ソフトを使った画像修正が可能になります
ライティングを作り
ホワイトバランスを設定し
カラーチャートの撮影。
データーの色と 画像編集ソフトでの色味をカラーチャートで確認して
モニターの調整をします
まとめ
機材の配置などは次の図のとおりです
トレーシングペーパーを使わなかったり
アンブレラを外して直接トレーシングペーパーにダイレクトあてたり
様々なライティングが可能です
この灯セットを手に入れると
人物ポートレートも撮れます
予算の関係で1灯づつ追加していくなら
アンブレラ1灯とディフューザー、そして発泡スチロールで自立式のレフ板を作ると良いと思います
撮影は工夫ですので、 理屈さえわかっていれば
商品を買わずとも理想の写真を撮ることが可能になります
いかがでしたでしょうか。
撮影が楽しみになりましたでしょうか
良い光が作れたときは
楽しくて笑いがこみ上げてきて
「きれいだ」と声を上げてしまうものです
最後にもうひとつライティングのバリエーションです
影を出すことで夏の光を演出したのであれば
ダイレクトに光を当てることも可能です
一番光を硬くしたい場合は
ストロボのリフレクターを外し
上に向けて被写体から見た発光管の形が横一文字(前から見ると馬蹄形になっている)になるように
部屋の1番遠いところに設置して光量を上げます
ベアーバルブというライティング方法です。
化粧品のCMなどで夏っぽい日差しの広告写真を見ると
いつも思い出します。
写真でこんにちは!
株式会社フォトサリュの奥本でした
投稿者プロフィール
- 写真好きカメラ業界経験30年。カメラ店勤務からグリラーメーカー、そして国産ストロボメーカー、アルバム製造機材販売専門商社を経て、株式会社フォトサリュを設立。ネット活用を映像と想像力で構築し生成AiやNFT制作、動画編集にも着手。様々な方法を融合して個人のブランディングをお手伝いいたします。