投稿日:2023年6月22日 最終更新日:2025年1月8日 記事制作:奥本 光城
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ストリップバンクは細長いバンクです。一般的には背景でのバックグラウンドライトや、横位置でのフロントライトでの使用を様々な写真館さんで拝見してきました。そんなストリップライトについてその使用方法をシュミレートしながらその可能性を再確認します。
天井光がないスペースでのストリップバンクの利用方法
天井高が2000mm,2mとしてシュミレーションしてみます。カメラ位置の上部にフィルライトを設置します。フィルライトはメインライトでできる影に光をあてることで、発色を良くする目的があります。合わせてキャッチライトで人物の表情をイキイキとしたものにします。カメラを背負って大きなフィルライトにするとその効果が発揮できます。
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フロントライトを直径105cmのアンブレラにしてみます。
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ソフトボックスとアンブレラは光の質が違うので被写体の写りが変わります。ソフトボックスは芯の部分と内面反射の部分の光質が変わります。アクセサリーの種類とその使い方で多くの経験が必要です。
中央に縦にハイライトを入れる写真のイメージでのライティング
立ち姿のポートレート写真を、ブルーイメージの中に表現する。縦にしたストリップバンクの下にカメラを設置して光をスリット気味に調整。
右上からのメインライトを中心に縦に細長い光を中心にライトを組み立てる。メインは普通の長方形だがあとは全てストリップ型(縦長バンク)を使い、前面ディフューザーとグリッドを使っている。バンクのグリッドは高価だけれど、あると便利だ。
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ポイントはフロントライトを縦にしているところ。
トップを加えて背景の光のあて方を変化させる
バックグラウンドライトの方向を変えて両サイドにハイライトが入る様にする。そして、グリッド付きにのアクセントライトを入れる。
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シュミレートしてみて気付くのは、足のあたりの背景との分離感が足りないこと。そこでライトを追加してみる。色々と追加していってやっぱり最初のシンプルなのが良いいというケースも多い。だからこそ、撮影のシュミレーションは重要になる。今までは簡単なイラストやメモで行ってきた撮影進行や撮影の提案をシュミレーターで行うことができます。
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公式サイトは日本語です。そして割引コードを入力してお得にゲットしましょう。この割引コードはもとストロボメーカーで働いていた経験を生かして日本語版作成のお手伝いをさせていただいた縁で発行してもらったものです。誤訳や間違いもその都度見つけて修正しています。アップデートの際により良いものになっていきますのでよろしくお願いします。
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写真を並べて確認するとどんな写真が必要かわかってきます。写真の全体の光の量をキープして統一感は持たせたほうがいいでしょう。ハイキーかローキーかトーンの統一です。ただ、細かな調整はフォトショップでおこないます。ライトルームクラシックでの後処理を考えると、撮影時はRawデーターで記録します。
ソフトボックスをなるべく安く導入する方法
ソフトボックスやビューティーディッシュなどのアクセサリーはボーエンズマウントを選んで変換アダプターを上手に使うとコストを抑えることができます。ご自身のお使いのストロボによって変換アダプターを慎重に選んでください。
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ストリップバンクの組み立て方のコツ
私は、上記でご紹介したソフトボックスのセットを購入しました。どんなことができるのかシュミレーションソフトを使って説明します。その前にストリップバンクの組み立てについて紹介しておきます。
とてつもなく、大変です。長方形のバンクの数倍、難しいです。辛いです。
そこで、少しでも楽になるように、いや、なくてはならない存在なのが滑り止め加工された軍手です。組み立て時も、収納時にも絶対的に必要です。
1.ソフトボックス本体にポールを差し込みます。中間部と先端です。先端部の差し込み口に差し込むポールの形状は加工が短くて丸い雰囲気です。他方、スピードリングへの差し込み口は長細い円柱形です。4本とも間違えないように差し込んでください。
2.軍手をしてそれぞれのポールをスピードリングに差し込みます。基本的な手順は、対角線上にポールをはめ込んでいきます。その時、先端の差し込みがよく外れます。ゆっくり落ち着いて正確に差し込みましょう。ちなみに上記の2つセットのストリップバンクの場合、同じ方向側に3つ並んでいる穴の、両サイドに差し込みます。長方形バンクは45度間隔で四本ですが、ストリップバンクは片寄ってます。その分張りが強くて大変です。ホームページの商品写真で確認しました。説明書は入っていません。
3.差し込みがうまくできたら、中間ディフューザーを取り付けます。そして前面ディフューザーの順です。前面ディフューザーはまず、短辺をつけたら反対側の短辺を取り付けます。それから長辺側を取り付けていきます。必要ならグリッドを取り付けます。この作業は、慣れにもよりますが、ストロボの転倒事故防止を考えると単品で行った方がいいです。
ストリップバンク2灯だけで作るライティングバリエーション
背景はサベージ#01番のスーパーホワイト。グリッドや光のあて方、グリッドなどを使えば背景を限りなく黒に近づけることが可能です。そして、バンクが長い分、バンク内の内面反射を利用してメインとフィルライトであったり、トップとアクセントライトといった2灯分のライトの意識を持ったライティングが可能になります。
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購入した実際のバンクサイズは23cm幅で90cm高さでしたが、シュミレーションソフトには25cm幅で90cmの高さのバンクがあったので使ってみました。
バックグラウンドライト(縦)として利用する
コツはバンクの中心にある光の芯を中央でクロスさせることです。右のライトの芯は左の奥をねらい、左のライトの芯は右の奥をねらうことで均一な背景にしてくれます。メインライトとフィルライトでライティングするとバリエーションが増えるでしょう。
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バックグラウンドライト(縦)とメインライト(縦)
縦のままで右側のバックライトを動かして被写体にあてます。右奥の背景が少し暗くなりましたが、被写体がよく見えるようになりました。メインライトの役割は果たしていますがもう少し工夫できそうな気配があります。
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バックグラウンドライト(縦)とメインライト(横)
メインライトの位置を変えないで、向きを横に変えた写真例です。少し前からの光が増えているかもしれない程度の変化です。正直それほど変わりません。さあ、どうしましょう。その答えは被写体に近づけることです。
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バックグラウンドライト(縦)とメインライト(横で近づける)
ライトを近づけることでメインライトの柔らかさを増強しつつ、前面からの光を増やすことができました。反対に背景にあたる光が減少しましたので、右奥の背景が暗くなりました。そこでもっとライトを上方にあげて背景側に振ってみます。
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バックグラウンドライト(縦)とメインライト(背景側に振る)
見ての通り、若干右側の背景が明るくなりましたが背景まで距離があるために左右差が生じました。左側のライトの光量を落として左右均一にしても白い背景を白く写し込むことはできません。次に左のバックライトを被写体にあててアクセントライトとして使います。背景には光をあてないで被写体の表現に注力します。
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バックグラウンドライトとアクセントライト(横)とメインライトとフィルライト(横)
背景にもあてながら、人物にもあててます。通常、バックライトは人物にあててはいけない光です。でも、ストリップバンクが二つしかない場合は、どんな効果で撮影の幅が広がるのかいつも考える必要があります。実際に写真をみてわかる通り、人物の左側の髪の毛にハイライトを入れることもできました。
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アクセントライト(グリッド縦)とメインライト(グリッド縦)
どちらも縦で使用し、それぞれグリッドを使うことで照射角度を狭くしました。背景にあたる光を完全にカットしたことで、白い背景でも黒くなります。室内灯や窓からの光に注意して撮影します。
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アクセントライト(グリッド縦)とメインライト(横)
右側のストリップバンクからグリッドを外して横にしたのは、メインライトとフィルライトの役割を持たせるためです。背景にも光が少し入っています。
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2灯とレフ板などを利用して様々な撮影を創造して記録する
シュミレーションソフトを使って様々な体験と情報の収集、記録が可能になります。機材を購入する前に使ってみてから購入できるのです。どんな結果なのか前もって予測して撮影ができます。実際の撮影では、ストロボを一度発光させてストロボメーターでその強さを測ります。このシュミレーションソフトで慣れておくと、ストロボの位置と向きと試し撮影だけで思い通りの撮影ができるようになります。実際の撮影ではストロボメーターで測って撮影する流れではいい表情での撮影が難しくなります。ライティングのバリエーションにポーズのバリエーションを掛け合わせて、どんどんストロボを動かして撮影していきます。
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投稿者プロフィール
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- 株式会社フォトサリュ代表
- 写真好きカメラ業界経験30年。カメラ店勤務からグリラーメーカー、そして国産ストロボメーカー、アルバム製造機材販売専門商社を経て、株式会社フォトサリュを設立。ネット活用を映像と想像力で構築し生成AiやNFT制作、動画編集にも着手。様々な方法を融合して個人のブランディングをお手伝いいたします。
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