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投稿日:2022年11月7日 最終更新日:2023年8月29日 記事制作:奥本 光城

 アパレル事業者が店舗内に撮影ブースを設置することは、マーケティングやビジネス戦略の一部として多くの利点をもたらします。お店を作る時、撮影する場所まで考えて店舗設計する人はほとんどいません。お店は坪単価で設計費を出すので、少しでもスペースを狭くしてその回転率、収益率で作っていくからです。そして相談する人は店舗設計の達人で、会社の営業スタイルや経営プランの達人ではないのです。たまたま、このページをご覧になった方が、店舗設計をする際に自分の商品をネット上で宣伝広告すると将来の広告費の費用対効果を最大化できる、そんな内容です。既存の店舗の場合なら、収支率の悪いデッドスペースの再配分で撮影スペースを作るといいでしょう。

物販店での撮影シーンをデザインする

物販店の状況説明

 6M✖️7Mの店舗空間です。4つの天井面に設置したシーリングライトと、吊り下げて設置したペンダントライトが3つ。暖色系のライトの場合、カメラのホワイトバランスをオートにするか、ホワイトバランンス設定をするかして白が白く写るように調整します。

光源の色温度や種類による色調補正

 カメラの色温度を4600ケルビンに調整してみました。ただ、光源によっては特定の色成分が極端に少なかったりするのでRA-95以上の高演色性のLEDライトをつかうか、ストロボを使う必要があります。光の量が少ない室内での撮影ではシャッタースピードが遅くなり、絞りも解放気味になってしまいます。人の目には明るく見えても写真を撮る時には足りないのです。スマホで綺麗に取れているのは、感度を上げてレンズを明るい状態で撮っているからです。こういった状態でも簡単にスマホで写真が撮れるようになりました。しかも撮影後に暗部だけを明るくしたり、彩度を変えたりできます。色調整をしっかりすれば、スマホ写真は綺麗に画像を残せます。それでも、色成分に偏りがある以上、商品の魅力を十分に引き出すことはできません。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

コメット|COMET TWINKLE04-RS アンブレラセット
価格:117150円(税込、送料別) (2022/11/7時点)


コメットは国内シェアナンバーワンです。クリニック部があるので故障の際にも融通が効きます。融通が聞くと言うのは、仕事に支障がでないように代替機を貸し出してくれたりもします。時代の変化でサービス内容は変わるかもしれませんのでご自身でご確認ください。このRSはラジオスレーブなので、別売の発信機を購入すると無線でストロボを光らせます。


上に発信機は左になりますと、書いてあります。発信機だけで、2万円ちょっとします。電波法に触れない商品です。上下するスライドスイッチでチャンネルを設定します。電池はCR2450とちょっとコンビニにないかもなので予備で持っておいた方がいいでしょう。


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COMET(コメット) インサート金具(ウエーハー用CX)
価格:4000円(税込、送料無料) (2022/11/7時点)


バンクとインサート金具を購入すると、バンクが取り付けられます。サイズ的にはウエハ−100かその下のサイズ75くらいまでがこのストロボの雲台にとっては限界でしょう。締め付けが弱くて角度が保てなくなる可能性があるのです。

そして隠れた一品、優れた商品を一つ紹介します。


インサート金具を買わないで、その差額で言うところの11、000円くらいをプラスするとこの奇妙な形のインサート金具を手に入れられます。これ、ライトの前にくる反射板でバンクからでてくる光を本当に均一にしてくれるんです。一度、訪問先のお客様のところでこれをつけたバンクをスポットメーターで測る機会がありました。本当に均一化します。もちろん反対では、芯があった方がコントロールできる考え方もあるのですがこんな商品もあるんです。

ストロボを1灯導入すること【アンブレラ】

 この状況でストロボを1灯購入して、スタンドにつけて使用します。アンブレラセットがいいでしょう。なぜなら壁が赤くて壁バウンスが使いにくい(壁の色の光になる)からです。ソフトボックスもいいのですがちょっとかさばる感じです。正面被写体向き方向でカメラ位置の右側に設置したアンブレラ光ですが、程よく光が回って影の処理も良好です。謝っtースピードは1/60ですがペンダントライトの暖かさも残すためにストロボの光量を少なめに設定。絞り値はF2.8にて撮影したシュミレーションです。

 アンブレラを使うと言うことは、アンブレラに反射させた光で大きな柔らかい光で包み込むようなライティングです。クリップオンタイプのストロボの場合は光量が少ないので、直接被写体に向けて光を発光させる使い方が多いので、どうしても硬い光になってしまいます。アンブレラをつけることもできるのですが、弱いです。アンブレラは多少、その向け方がずれていても出来上がる写真に差がないのも魅力です。誰でも簡単にプロ並みの写真が撮れてしまします。このアンブレラ光をより柔らかくしたいなら、トレーシングペーパーを間にたらすことで実現できます。アンブレラはオールマイティに使えるストロボアクセサリーです。ここで、小話ですが、結婚式場では使わないのは雨でもないのにハレの儀式の写真を傘をつかって写真を撮ることの縁起の悪さからです。

アンブレラからソフトボックスに変えて撮影してみます。

 レイアウト的にはアンブレラの位置と変わりませんが、ストロボの向きが被写体向きになったことで、その前に深さのあるソフトボックスがついたことが大きく変わりました。被写体に直接向けると中心の強い光が強すぎるのでちょっとずらすライティングをしています。フェザーリングと言います。この微妙な調整が写真の出来上がりに強く影響します。

下の写真は上の図のように、ソフトボックスの向きが横長の状態でフェザーリングしている写真です。この、ソフトボックスの向きがとても重要です。被写体の状況で変えます。

ソフトボックスの向きを立てた写真では影濃い目の、メリハリの効いた表現になっています。

最後にクリップオンタイプのストロボをカメラ部分につけた状態での写真です。

カメラ位置を変えないと、ペンダントライトの影が気になります。持参する機材を少なくして最小機材で撮影する場合はこのことを踏まえて撮影する場所を決定します。壁が白ければ壁バウンスを使ったり、天井バウンスを使ったりした撮影になります。

ストロボを使用するに当たって気をつけること

 アンブレラと400w/sの強さのストロボ、ライトスタンドがあればいろんな撮影ができます。ストロボの性能はチャージスピードと光量のばらつき具合です。コンデンサーに充電した高圧の電流を一気に発光管の中に通すのです。コンデンサーは使うと劣化していきますし、同じ光量での使いすぎや使わない期間が長いと破烈して中のコンデンサー液を撒き散らします。発光菅の中には、電極付近にゲッターと呼ばれる銀色の物質が塗りこんであり、徐々に溶け出ることで管内のガスの濃度を保っています。使っていくうちに減っていきます。そういったことから、中古のストロボを購入する際には気をつけなけらばなりません。発光時には熱もでます。モデリングでの火災にも気をつけましょう。衣装に触れると焦がします。使わないときは電源コードを抜きます。

お店の入り口付近での赤い壁紙を使った撮影

 全身を入れる写真ではストロボを近くまで寄せられません。写真に写り込んでしまうからです。でも、被写体に近づける方が柔らかい光を作ることになります。ホームページの搭載レイアウトによって写真を撮影するか、撮影してから調整しましょう。写真は見えるように自然に移す場合と、よりドラマティックに移す方法があります。同じ被写体のポジションで違いのある写真撮影をしてみます。背景にしても服の色にしても、光の当てる量と方向で色表現がかなり変わります。繊維も立体構造なので、差し込む光の方向で変化するのです。

ソフトボックスは、想像より価格が高いです。アンブレラは想像通りの金額です。そしてアンブラれはそんなにシビアではない設定で写真が撮れます。ソフトボックスなら背景だけを暗くした写真も撮れます。

やっぱりソフトボックスは最高

 とにかく、もう1灯ストロボが買えるくらいの価格だと思ってください。それくらいの金額のストロボアクセサリーですが、使い方でとても面白いのがこのソフトボックス。大きさも色々あります。大きいものでは長辺が2000mmから、300mmくらいまででしょうか。ボックスの端の延長線上から露出が下がるといいますか、光が当たらなくなって暗くなります。そうです。光の明るいところと暗いとこのの境界線、エッジをバンクの向きでコントロールできます。アンブレラの場合、反射した広い光なのでちょっとアンブレラの向きを変えたぐらいでは光の向きはコントロールできません。ただ、光が回らない分、ソフトボックス1灯では表現の範囲が狭くなる点が難点です。もう1灯アンブレラ光を追加して2灯でのライティング予算が許されるなら、ソフトボックスは最高です。次の写真はソフトボックスでの撮影例です。

背景に光を当てないような角度にしました。1灯での撮影です。ご覧の通り、バンクの角度を調整して背景に当てないで人物にハイライトを入れています。このように、実は照明は人物のいる、被写体のある方向に正確に向けるような性質のものではないことを理解すると写真が上達します。これが、ストロボライティングです。

結構、かっこいい写りなのでいいと思うのですが、正面からのフィルライト、別名色出しライトがあるとキャッチライトもしっかり目に入るのでよりランクの高い写真になります。本当に少しの光で背景まで届かないような弱い光ですが、重要なのです。アンブレラをフィルライトにしました。レフ板はあってもなくてもいいかなと感じましたので、外しました。が、それは感覚的なものなのでご自身の判断で決めましょう。

 このような全身が撮れるスペースを確保すれば、季節によって新商品が入荷した瞬間で店内でファッション写真を撮影します。そのデーターをブログ集客サイトに季節の検索ワードとともに記事制作をして、検索上位に入ればそこからの集客が見込めます。全身が撮れるスペースで、小さな小物も撮影します。背景紙とスタンド、トレーシングペーパーとスタンドがあればどういったものでも撮影可能です。もしも、反射が激しいものはトレーシングペーパーで囲んで撮影します。

商品撮影を店頭で行う

テーブルと椅子を移動して木箱を置いて、その上にペーパーバックのスクリーンを用意します。一般的な人物用ペーパーバックの幅は2.7mとか2.73mとかなのですが、ちょうど半分の1.35m幅のものを選ぶといいでしょう。


 アンブレラ1灯を基本にして、広いギターボディの反射部分にハイライトを均一に入れるように、ディフューザーを間に配置しました。影が出過ぎないようにと反射板(リフレクター)を入れましたが、もう1灯欲しいところです。予算ができたら買い足しましょう。例えば大手通販サイトに出品する際には、商品部分をフォトショップなどのソフトで切り抜いて完全に白の背景と合成します。大手通販サイトがどのページを見ても差がなくて見やすいのは、統一された規格があるからです。どの業者さんも守らなくてはならない厳しい運用規格です。お客様も目がそれに慣れているので、一業者のホームページであっても同じ品質で商品ページを作った方が見てもらえます。商品撮影をするときは、商品の形と、商品と背景のエッジがしっかり写っていることが大切です。実際にこのギターの場合、ちょっと影の部分のボディー周辺が黒く潰れているのが気がかりです。

そこでもうちょっと工夫してみます。予備のストロボがあれば別方向から光を足してあげるのが1番早いのですが、それがなけれが反射率の高い銀紙や白いケント紙などで影が黒くならないように反射させます。テーブルに平置きにして撮影する方法もあります。切り抜くので何が一緒に写っていても、商品さえ写っていれば問題ありません。

例えば、画像を切り取ってRGBの値が全て255の真っ白の背景に合成してみました。

このギターはとってもいい音がします

他では手に入れにくい、珍しいギターです。この機会にいかがでしょうか?といった具合になるのです。

 お店の小物関連、お財布とか時計とか、あらゆるものの写真をこの方法でネットに上げていきます。SEO対策を考えて文章をブログにアップすることで新しい顧客層にも潜在顧客層にもアピールできるのです。だからこそ、今までどのお店にも、ほとんど導入されていないフォトブースの導入を強くおすすめしたいのです。最後までご覧いただきありがとうございました。

元国産ストロボメーカー営業の株式会社フォトサリュ 奥本でした。

投稿者プロフィール

奥本 光城
奥本 光城株式会社フォトサリュ代表
写真好きカメラ業界経験30年。カメラ店勤務からグリラーメーカー、そして国産ストロボメーカー、アルバム製造機材販売専門商社を経て、株式会社フォトサリュを設立。ネット活用を映像と想像力で構築し生成AiやNFT制作、動画編集にも着手。様々な方法を融合して個人のブランディングをお手伝いいたします。

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