投稿日:2022年9月7日 最終更新日:2022年10月7日 記事制作:奥本 光城
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/sixflash.jpg?fit=640%2C396&ssl=1)
![クリプトたまてばこ](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/07/dr0296-1.jpg?resize=96%2C96&ssl=1)
バックライトに使うことの多いストリップバンクを使ったライティングです。
出来上がりの写真解説
今回色々機材を動かして作ったシュミレーションをご覧ください。
「set a light 3D」はスタジオライティング用のシュミレーターです。
英語表示になりますが、直感的に選択できるライティングシュミレーターです。
お試しは無料です。下記のリンクよりご覧いただけます。
set.a.light 3DFor Photographers
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220906-225811.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
黒バックなので、被写体との分離を頭において
黒い髪や服のエッジがわからなくならないようにサイドからストリップバンクで光をいれました。
サイドからのストリップバンクでの挟み込みライティング
キッカーライトNo.1&No.2は背景と被写体を分離するためのものです。
サイドからのストリップで挟み込んでいます。効果は次の趣味レーション画像の通りです。
目的は服や髪が黒く潰れて背景と区別がつかなくなることを防ぐことです。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-182837.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
髪の毛がやはり背景と馴染んでしまっています。もう少しなんとかしたいです。
そこでライトの位置を上げて出力を強くしてみました。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-183517.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
顔の前に影がありますがサイドの髪などは綺麗にハイライトが入っています。
この状態でメインライトをプラスします。
メインライト
メインライトの目的は被写体を立体的に見せることです。
基本的には左右どちらか45度で上方45度の位置におきます。
カメラレンズの焦点距離を考えて映り込まない範囲でなるべく被写体の近くに置いて
ソフトボックスの中央の光の芯(1番光の強い部分)を遠い方の肩に向けます。
これをフェザーリングと言います。
鼻先をかすめるようにライトを当てるとソフトボックスの内面反射を使った均一な光を作れます。
ちなみに被写体から見える面積でライトの質(柔らかさ)のコントロールが
できると覚えておきましょう。
小さいバンクなら画角の許す限り被写体の近くに置きます。
広角系のレンズで遠くに置くならなるべく大きなバンクを選びます。(柔らかい光)
大きなバンクを近くに置くことが1番効果的な柔らかいライトを作る方法です。
ただ、天井高がとれなくて斜め45度に上げられないなら
バンクの大きさを小さくして天井ギリギリまで上げて上方45度の光を確保しましょう。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-183845.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
両サイドライトとメインライト使用のシュミレーションです。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-183850.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
メインライトと両サイド光の3灯でのライティングです。
これはこれでと思いたいところですがスタジオではやはり
フィルライト(前面からのライト)が必要です。
フィルライトの目的
フィルライトはメインライトでできる立体感を作る光と影の
影の部分が強くなりすぎないために必要です。
そして被写体の皮膚や洋服などの色を鮮やかに表現するための色出しライトの意味があります。
その上、黒い目の中にキャッチライトというハイライトを入れるのです。
より多くのキャッチライトを入れるためにバウンスボードを使う方法や
フィルライトの面積を大きくする方法があります。
フィルライトの面積を大きくするには、トレーシングペーパーとアンブレラといった方法になります。
オフィスなら窓が正面にある状況で、トレーシングペーパなどで調整して使いましょう。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-183959.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
キッカーライトNo.3
天井備え付けじゃないけれど
アクセントライトを髪と肩に入れます。
キッカーライトは被写体と背景を分離するライトです。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220906-223347.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
キッカーライトNo.4
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220906-223351.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
こうして整理してみるとたくさんのキッカーライトを使いました。
足の裏にハイライトが入ると明確に分離されて奥行きを感じます。
黒バックは特に背景と被写体の分離に気を使います。
まとめ
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-184036.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
最後に全て点灯して撮影してみたら
背景まで明るくなっちゃって黒バックでなくてグレーになってしまいました。
シャッタースピード:1/125 絞りF8
そんな時は絞りを一段分絞ります。
F11にしてみました。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-215320.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
次背景が思った通りの黒に落ち着きました。
これくらいの露出で撮影しておいてレタッチで顔を明るく現像処理します。
ライティングの全体のバランスは大丈夫そうです。
トーンカーブで軽く補正してみました。色調は触っていないです。
中間色よりちょっとハイライト側を明るくして
暗部を少し暗くしました。
JPEGで読み込んでPNGで出力しています。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-215320.png?resize=640%2C853&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-2153202.png?resize=640%2C853&ssl=1)
JPEG出力もしてみました。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/Shot-20220907-2153203.jpg?resize=640%2C853&ssl=1)
3枚を拡大表示して比べてみると24bitPNGが1番綺麗です。質は落ちますがJPEGも大丈夫です。
8bitPNGはトーンジャンプ
(ハイライトからのグラデーションのトーンがジャンプして波のように見えます)
を起こしています。
![](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2022/09/sixflash.jpg?resize=640%2C396&ssl=1)
スタジオは引きがあった方がより焦点距離の長いレンズを使えます。
中望遠で遠くから撮れば
近くにストロボを置いても写り込みにくくなります。
やはり全身を取るなら
十分な引きと(8m位以上)と天井高(3m位以上)あると良さそうです。
set a light 3D は
将来のスタジオ設計にも使えるシュミレーションソフトです。
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![奥本 光城](https://i0.wp.com/photosalut.com/wp-content/uploads/2023/01/cropped-kinoko-19.jpg?resize=150%2C150&ssl=1)
- 株式会社フォトサリュ代表
- 写真好きカメラ業界経験30年。カメラ店勤務からグリラーメーカー、そして国産ストロボメーカー、アルバム製造機材販売専門商社を経て、株式会社フォトサリュを設立。ネット活用を映像と想像力で構築し生成AiやNFT制作、動画編集にも着手。様々な方法を融合して個人のブランディングをお手伝いいたします。