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投稿日:2024年3月9日 最終更新日:2024年3月9日 記事制作:奥本 光城

一般的にストロボは光の足りない室内でシャッタースピードが遅くなって手ブレしないために使うものという考え方が広まっています。しかし、それではストロボの魅力が半減してしまいます。ここでは、室内空間で、被写体に美しいハイライトを加える方法をステップバイステップで解説します。

撮影環境の準備

撮影する場所の環境光を整える

  • 環境光の設定 まず、室内の光を完全にコントロールするため、可能な限り暗い空間を選びます。自然光は強いのでカーテンは閉めましょう。部屋のライトは必要最小限にして、外からの光の侵入は最小限に抑えます。

カメラの固定で画角を安定させる

  • 三脚の使用: カメラの高さや角度といったアングルで画面構成やライティングの調整が必要なため三脚を利用します。シャッタースピードは1/60か1/125辺りを使用し、ストロボの閃光速度が速いので手持ちの撮影も可能です。

ストロボのセッティング

照明の選択

  • ストロボの選択: 使用するストロボやフラッシュを選びます。外部ストロボが理想的で、カメラから独立して配置できるものを選んでください。無線で接続する機能のある純正ストロボもありますし、無線シンクロ用の発信機と受信機のセットが売られていたりします。

セッティングと調整

  • ストロボの位置: ストロボを被写体から離して配置し、被写体にどのような光を当てたいかを考えます。光の方向、角度、距離がハイライトの形成に大きく影響します。光が多く当たると白くなっていきます。たとえ黒い背景紙であっても十分にストロボ光を与えると白く飛ぶのです。ただし、デジタルデーターの場合、白いということはデーターがないことを意味します。Raw(生)データーで撮影すること前提ですが、少しアンダー目の情報が多い撮影が好ましいです。

光量のバランス調整

  • 光の強度: ストロボの出力設定を調整して、必要な光の量を確保します。メインライト(物体の立体感のための影を生む光)をストロボメーターで測りながら設置します。1灯だけではちょっと暗い感じの撮影データーにします。そこに前からの光であるフィルライトや、アクセントライトが足されていきます。

露出設定の調整

マニュアルモード(M)

  • マニュアルモード: カメラをマニュアルモードに設定し、ISO、シャッタースピード、絞りを自分でコントロールします。ISOはできるだけ低く保ち、シャッタースピードはストロボの同期速度内で調整します。さまざまな写真館に訪問してお話を聞いたり、有名先生のセミナーに機材提供社として参加させて頂いた時の記憶をたどると、やはり基本設定はISO100、シャッタースピード1/60、絞りはF11を目指して各灯具の光量調整をします。メインライトがF5.6〜F8。フィルライトがF2.8〜F4。この2灯で被写体の前面の光を作り、合わせてF11くらいを目指します。アクセントライトやバックライトは光を当てる部分の色調によって調整します。だいたいF8位で色が出るといいでしょう。黒髪や黒いスーツの肩筋などの光なら強めにあてて白いハイライトを入れることになります。F値でいうならF22くらいでしょう。

発光テスト

  • テスト撮影: 最初の設定でテスト撮影を行い、結果を確認します。必要に応じてストロボの位置、光の強度、カメラの露出設定を微調整します。ストロボ間の光量のバランスは、被写体までの距離で微調整します。全体の露出はカメラの絞り値で微調整します。光が多すぎて白く飛んでしまうと後からデーターを処理しきれなくて困ります。少しアンダー目が目安です。

ライティングテクニック

光質の確認と調整

  • ソフトボックスや反射板の使用: 光を柔らかく拡散させたい場合は、ソフトボックスやトレーシングペーパーを使用します。また同時に反射板を併用することもあります。これにより、被写体にやわらかい影を作り出し、より自然なルックを得ることができます。柔らかい光は雲の多い日の撮影に似ています。しかし、実際にはソフトボックスの中央部と周辺部では光の質が異なります。ダイレクト光は影が出やすいですが、発色はいいです。ソフトボックスの芯の部分(中央部)の光をどう被写体に向けるのか、近づけるのか遠ざけるのかで被写体を表現するハイライトの入り方が変わります。

光の強いライトの芯の使い方を工夫する

  • 光の方向: 光の方向を変えることで、被写体の反対側の側面にハイライトや影を作り出し、立体感を強調できます。また、ソフトボックスの端の延長線上で明るさを極端に落とせます。また、よりシビアに方向性を強調したい場合にはグリッドと呼ばれる格子状のアクセサリーをつけることができるものがあります。リフレクターには金属製のグリッドがあります。ソフトボックスには繊維製のグリッドがあります。

撮影の実践

音楽や会話で表情を引き出す

  • 被写体との対話: 被写体が人物の場合、リラックスしてもらい、自然な表情を引き出すことが重要です。撮影の意図を共有し、ポーズや表情の微調整を行います。

自分らしい特徴のある撮影方法を実行する

  • クリエイティブな試み: 様々なストロボの配置、光の強度、カメラ設定を試しながら、独自のスタイルを見つけましょう。お客様の状態を見極めてイメージを膨らませてあげられる撮影をその場で考えて実行します。元気一杯だったり、内向的だったりそれぞれの個性を活かす写真撮影を考えてあげて撮影しましょう。
set.a.light 3D - for Photographers

クリエイティブの練習にぴったりなソフトウエアの紹介です。その名も「set a light 3D」です。このソフトを使うと、お金がなくてもさまざまなストロボや機材を使用しての撮影経験ができます。今までは、写真学校に行ったり、スタジオに就職して空き時間に機材を触らせてもらいテストしながらの技術習得でした。でも、今ならちょっとした初期投資で思う存分スタジオ機材を使い回すことが可能です。お試しダウンロードで15日間は安い方のBasicも高い方の全ての機能が使えるStudioタイプもその違いを確かめながら体験することが可能です。私は以下のサイトで写真撮影の色々を記事にしています。国産ストロボメーカーの営業だった頃の知識と経験を思い出しながら記事にしています。このソフトは毎日立ち上げて色々と挑戦できるので、とてもいいです。擬似的な撮影に慣れてから、アマゾンで購入するのが私のブームです。

購入したいと決心した時が買い時ですが、キャンペーンコード欄に「KOJO-10」と入力してください。割引になります。このコードは、セール販売時にも適応可能です。ぜひご利用ください。

画像の編集

レタッチ

  • 後処理: RAW形式で撮影した画像を後処理することで、露出、コントラスト、色調整を細かく行い、最終的なイメージを完成させます。

最近価格改正が話題になってはいますが、やっぱりアドビのライトルームCCは手放せません。フォトプランで月額1000円とちょっと。たくさん撮ったRawデーターを前後の色調を合わせた状態で、一括処理できるからです。その後Jpegデーターにして保存します。明るいところと暗いところ、それぞれ個別に調整できるのがいいですね。マスクを掛けての調整も可能です。フォトショップはyoutube用のサムネイルを作ったり、成生Aiを使っての画角拡張や修正で使っています。

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投稿者プロフィール

奥本 光城
奥本 光城株式会社フォトサリュ代表
写真好きカメラ業界経験30年。カメラ店勤務からグリラーメーカー、そして国産ストロボメーカー、アルバム製造機材販売専門商社を経て、株式会社フォトサリュを設立。ネット活用を映像と想像力で構築し生成AiやNFT制作、動画編集にも着手。様々な方法を融合して個人のブランディングをお手伝いいたします。

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