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美容室で女性をキレイに撮る方法【ライトの組み立て解説】

投稿日:2023年2月8日 最終更新日:2023年8月25日 記事制作:奥本 光城

 set a light 3Dを使って、ライティングを組み立てる順番をお伝えします。実際にどうやってキレイに撮影するライティングを作って行くのか考えてみましょう。順を追っての撮影をイメージすると、撮影がスムーズに進行できるカメラマンになります。

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背景を選択する

 背景が用意できる場合は、季節によって色合いを決めるといいでしょう。春先なら私ならコーラルを選びます。日本でもサベージのコーラルは手に入ります。ヨドバシカメラさんのネット注文便利で好きです。サイズは2.7mか1.35mでお好きな方が選べます。そして最終的に私が撮りたい写真です。

撮影の手順

 メインのライトを設置して、他のライトを足していくことで自分の考える作品作りをします。

 メインライトの目的は、被写体を立体的に表現することです。写真は2次元です。2次元上で立体感を作るには、光と影を写し込むことです。下の写真のように、カメラの上方にストロボを設置した場合、キレイには撮れている様に見えますが、立体感が乏しいのです。

メインライトの目的を最大限に引き出すポイントは、左右方向に45度、上の方向に45度が理想的なメインライトの位置になります。

 今回使っているのは「ビューティーディッシュ」というちょっと大きめのリフレクターで中心部に反射板がついているものです。特徴は固い光で発光面が大きいこと。固い光は色をキレイに表現します。影は濃く出ます。このライトを正面上部から使うライティングもカッコよくて好きです。しかし、ここでは斜め45度のメインライトとして使ってみます。このメインライトは好みで、ソフトボックスにしたり、アンブレラにしたりしてみてください。この記事の最後にメインライトを変えた例もご紹介します。お楽しみに。

メインライトを決めたら次に考えること

 メインライトが左右方向に45度、上方に45度ずれたことでできた立体感を強調する影と、黒く潰れた髪や服にハイライトを入れていくライトやリフレクターを考えます。メインライトでできた影を和らげるために、レフ板やフィルライトを入れることも必要です。

フィルライト

 メインライトの影の濃さをコントロールして、被写体の色を出す目的の前方からの光はキャッチライトとして人物の目にも生命力を与えます。このライトの意味的な名前はフィルライト、ライトの位置を意味する言葉はフロントライトです。メインライトの次にこのライトをあてます。メインライトとフィルライトで被写体に対するメインのライティングは完了します。そして、そこからもっと魅力的に表現するために部分的にライトを入れる作業をするのです。このフィルライトをストロボメーター(露出計)で計ると絞り値はISO100、シャッタースピード1/60でF2.8くらいの強さになります。

 メインライトにプラスすると次のような写真になります。光は足し算です。メインライトで最終の露出をISO100でシャッタースピード1/60、F11を目指してライトを組み立てていくのです。メインはF8くらいで、フィルライトをF2.8くらいであてるとなるんです。もしも最終的な撮影でF11にならなければその時カメラの設定をF8とかに少し調整することでキレイな写真になります。デジタルカメラでの撮影の場合、これも個人的な撮影の流れにはなると思いますが、ちょっとアンダー目に撮影しておいてRAW現像の時に少し明るく起こす方がキレイに出力できる事実もあります。

 上記の写真を見ると被写体の前からの光は完成しています。その上で、髪の毛が黒く落ち込んでいるとか、黒っぽい服に立体感がないとか、エッジが際立っていないとか細かく見ていきます。そこでそれぞれの位置にライトをセッティングします。

アクセントライト

左右のエッジ感と、顎の下からのアッパーライトを追加してみました。以下の効果で強さはエッジ用はF8くらい、アッパーライトはF2位でしょうか。

 そして反射板を入れたりしながら最終形を目指します。そしてライティングができあがれば、ポーズをつけながら撮影していきます。

バックグラウンドライト

 背景にだけあてる光です。光はあたる場所、照らす場所までの距離で強さ、効果が変わります。バンクやリフレクターなど、すべてのアクセサリーからの光には強い部分と弱い部分が存在します。光の芯と呼ばれるその部分を、被写体の一番遠い部分にあてます。バックライトはそれぞれ逆側の奥に芯が向くようにセッティングします。それによりより均一にバックスクリーンに光をあてることができます。

メインライトのアクセサリーで変化する光

 固い光は発色がキレイですが、影が濃く出ます。柔らかい光は発色がイマイチですが、影が薄く出ます。固い光と柔らかい光、そしてリフレクターを効果的に使うことで光を作ることがライティングなのです。もしもライティング機材を揃えるなら、アンブレラ2灯とバンク1灯、リフレクター1灯くらい欲しいです。

 バンクの光は柔らかな光で、放射方向をコントロールできるのが特徴です。全面ディフューザーの部分にグリッドをつけて、より狭い範囲にだけ光をあてることができます。フェザーリングというバンク中央部の方向で被写体をかすめるようにライティングする方法です。より均一で柔らかい光を演出します。

 アンブレラの光は、ダイレクト光よりは大きな発光面を作れる硬めの光です。芯が作れる上に柔らかい発色のいい、バランスの優れた光です。

 傘トレとは、傘いわゆるアンブレラの全面にディフューザーをはさんで柔らかい光を作ることです。大きめのディフューザーで大きなメインライトを作ることもできます。

 バウンス光では、カポックと呼ばれる反射板にライトをあてて、その反射光を利用します。カポックがなければ、色被りのない天井や側面の壁に反射させて大きな発光面を作り撮影します。

基礎を知った上でかっこいいライティングを作る

大きめの窓ライトみたいなフロントからの光。サイドからの光で顔にハイライトを入れてシャープに見せることにしました。

写真館さんにおけるスタッフ教育のために「set a light 3D」を導入

写真館さんで、このソフトを使うシーンを考えてみます。

1.現在使用中の写真館さんのライティングを再現してスタッフ教育を行う

2.現在お持ちの機材での新しいライティングの開発

3.新しい機材購入の導入疑似テスト

4.新店舗設計のシュミレーション

5.ロケ先でのライティングシュミレーション

6.お客様へのライティング説明資料作成

人物撮影も、商品撮影もできるシュミレーターです。表情もポーズも変えられるモデルさんを配置して、さまざまな実在する背景や、ストロボ機材を利用しながら理想のライティングで撮影できます。

ぜひ公式ホームページをご覧いただき15日間の無料お試しダウンロードでご体験ください。

 set.a.light 3D - for Photographers

投稿者プロフィール

奥本 光城
奥本 光城株式会社フォトサリュ代表
写真好きカメラ業界経験30年。カメラ店勤務からグリラーメーカー、そして国産ストロボメーカー、アルバム製造機材販売専門商社を経て、株式会社フォトサリュを設立。ネット活用を映像と想像力で構築し生成AiやNFT制作、動画編集にも着手。様々な方法を融合して個人のブランディングをお手伝いいたします。

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