投稿日:2021年6月24日 最終更新日:2022年10月7日 記事制作:奥本 光城
狭い場所でどんな撮影ができるのか工夫しながら撮影してみます!
3メーター×4メータースペースの撮影スペース
例えば
横幅3メートル×奥行き4メーターのスペースが確保できたとしましょう
一般的な背景の幅は2.72メーターになります
スタンドの足の開き具合もあるのですが
横幅が3メーターだとかなり窮屈な感じです
それにカメラ位置と カメラマンのことを考えても
全身を写そうとなるとギリギリのスペースになるでしょう
座って上半身を撮影する証明写真 なら 問題ありません
また、 全身を撮るなら天井の高さも必要です
(なるべく顔の位置から斜め上共に45度くらいの光を使いたいのです)
天井高は
2400ミリや 2700ミリ、3000ミリ位あるといいかもしれませんが
これも今ある環境で我慢するしかないのが事実です
スタジオライティングの魅力と実践
通常カメラのセッティングは
シャッタースピード1/125、1/60くらいで絞りは5.6-8くらいでしょうか
ストロボ光との同調が必要です
ストロボの閃光スピードは もっともっと早いので、 動きを止めて写し込めます
動きのある赤ちゃんの可愛い表情もブレずに写せるのです
窓から日光が差し込むとか
かなり明るい定常光が付いていない限り
シャッタースピードが1/125、絞りF11くらいまで絞ると
ストロボなしでは真っ暗に近くなります
そんな状況で光を作っていきます
ストロボ、そして光質をコントロールするアクセサリーを使うことで
被写体に ハイライト(白い部分)を入れていきます
実際のスタジオでは
ストロボが瞬間光なので
ストロボメーターを使ってF値を測定します
ストロボメーターのF値を読み取り、光の強さのバランスを整えていきます
どうやって整えるかというと
ストロボ本体の出力調整や
被写体までの距離を調整することで
光の強さを調整します
それに加え方向を考慮し
ハイライトの位置や 背景への影響を演出します
全体にどかっと当てるのではなく
1つの光を、1つのストロボとアクセサリーで表現します
スタジオセット例
[Set a light]というライティングシュミレーターで制作したセット例を見ながら説明します
とても便利なソフトなのでお試しダウンロードしてみることをお進めします!
さあ本題です
3灯ライティングです
黒い背景です
実際スタンドの足が部屋のスペースに入りきっていないのがダメなのですが!
レフ板を使いました。
実際のスタジオで光を作る場合
ストロボメーターを使います
メインライト
まずは被写体を置き、
それを魅力的に見せるためにメインのライトを配置します
右に45度そして上にできるだけあげたメインライト
黒い背景に溶け込みがちな足元の光の量を出すために
ソフトボックスを傾けています
全体の絞り値をF11 を想定して
メインライトの測定値がF5.6-8くらいになるように調整します
フィルライト・フロントライト
カメラの後方、被写体の正面にあるアンブレラ使用のライトは
場所で言うならフロントライト、意味でいうならフィルライトといいます
すべてソフトボックスで組み立てるライティングもありますが
いろいろなスタジオで見せていただいた
そんな経験的では
アンブレラが適しているのではないかと思っています
色がきれいに出るからです。(抜けがよい写真がとれる気がします)
ストロボメーターでの測定値はF2.8-F4くらいまでで調整します
アクセントライト
被写体の左後方よりグリッドやバンドアを使って
ヘアーやボディーに強めのハイライトを逆光気味に当てます
無意味に背景に当たらないようにすることと、
カメラのレンズでのハレーションにならないように気をつけます
リフレクター(バウンスボード)
メイン光源の逆側の影を少なくするために使います
被写体の奥に入れると光の反射だけでなく
白い色の反射が出るので注意が必要です
スタジオ設計
私はスタジオライティングが大好きです
屋外での撮影と違い
絵を描いている感覚に近いです
黒い背景に別のライトでハイライトを入れたり、色をつけたり
確保できるスペース(幅、奥行き、高さ)で制約され
アクセサリーの種類、 室内のコンセントの電気容量など 考慮します
もしもスタジオを新設するなら、
機材の種類にもよりますが、 壁面にスイッチに連動したコンセント の効果的な設置が不可欠です
灯具の数にもよりますが、 電気容量の確保も必要になります
背景紙を天井から吊るすのか、スタンド式にするのか
壁紙を決めて、ハバキとの関係性を考慮します
天井にライト用のレールを設置すると床面はカメラスタンドだけになります
そうすれば七五三でお子様がケーブルに引っかかることは無いでしょう
そんなときには、
天井内にレースウェイを固定して強度を確保したり、アンカーボルトを躯体にうったりします
釣りボルトを下ろす作業を施工前にお願いしておくこともできるでしょう
早い段階で相談するのが良いことだと思いますよ
写真でこんにちは!
株式会社フォトサリュの奥本でした。
それではまた!
投稿者プロフィール
- 写真好きカメラ業界経験30年。カメラ店勤務からグリラーメーカー、そして国産ストロボメーカー、アルバム製造機材販売専門商社を経て、株式会社フォトサリュを設立。ネット活用を映像と想像力で構築し生成AiやNFT制作、動画編集にも着手。様々な方法を融合して個人のブランディングをお手伝いいたします。